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 本を書きました。絶賛発売中です!→ 『1つのことを長く続けられる技術』  本の詳細 → 『1つのことを長く続けられる技術』

 
 

『事業計画の極意: 仮説と検証で描く成長ストーリー』木村 義弘

事業計画の極意ということで、事業計画の立て方について書かれています。

ビジョンを実現するために、数字としてどう表現していくか、その方法論などが解説されています。

事業計画の必要性などがわかると思います。

事業計画の極意

事業計画の極意

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『事業計画の極意: 仮説と検証で描く成長ストーリー』木村 義弘

『事業計画の極意: 仮説と検証で描く成長ストーリー』木村 義弘

『事業計画の極意: 仮説と検証で描く成長ストーリー』木村 義弘

目次

はじめに
第1章 事業計画に向き合う
第2章 事業計画にとりかかる前に
第3章 事業計画全体を設計する
第4章 トップラインを考える  
第5章 コストは方程式
第6章 資金について考える
第7章 【発展】BS・CFの設計  
第8章 事業計画を使い倒すPDCA
第9章 事業計画で描く経営の未来  
おわりに

『事業計画の極意』のここに注目・言葉・名言

「事業計画の役割
さて、その問いについて考えてほしい。
事業計画とは〇〇のツールである。〇〇に当てはまる言葉は何か?
では、事業計画はどんな目的・機能を担うのだろうか。
問いに対し、私は「4つの顔がある」と説明する。言い換えれば事業アイデア
整理、コミュニケーション、実行支援、仮説検証という4つの目的、機能がある。」
(p.7)

事業計画の役割

事業計画の役割は、

事業アイデア整理
コミュニケーション
実行支援
仮説検証

こういった4つの役割があるということです。

事業計画があると、こういったことが進めやすい。

逆に、事業計画がないと、これらを進めにくくなるということですね。

事業責任者の本当の仕事

「私は、事業責任者・経営者にとって本当に大切な仕事は、収益構造を構造化していくことではなく、構造化したKPIツリーに基づき、「何がKPI (=Key Pertormance Indicator)なのかを見極めること」だと考えている。
自社が行う事業にとって,その瞬間のKPIが何か。これは、KPIが事業ステージによって変わっていくことを示唆する。
Saas・サブスクリプションビジネスであれば、最初は「新規契約アカウント数」がKPIとなる。一定の期間ビジネスが進んできたときには、解約を止めるために、解約率
をKPIとして設定する。解約率が落ち着いてきたら、ARPU (Averaged Revenue Per User, 1顧客当たりの平均収益)としてアップセルをどこまで伸ばせるか考える。
どのタイミングでKPIが変わるかの判断を含めて、KPIの見極めこそが事業責任者・経営者の重要な仕事なのだ。」
(p.151)

何がKPI (=Key Pertormance Indicator)なのかを見極めること

事業責任者の本当の仕事は、何がKPIなのかを見極めることだそうです。

重要なポイントは何か。

ここを決めて、改善するようにしていくのが、事業責任者、経営者の仕事だということです。

取り入れたいと思ったこと

「市場規感を踏まえて、成長シナリオを考えたい。自身の事業をどう伸ばしていくかについては大きく2つがある。1顧客を広げる、もしくは2単価を上げるかだ。なお、単価を上げるには、単純に「商品単価を上げる」より、おカネのもらい方を増やすと考えた方がよいであろう。」(p.164)

顧客を広げる、単価を上げる

考えたいですね。

あわせて読みたい

『1500社の社長を救った虎の巻 経営の極意』三條 慶八

www.biztikara.com

 

こちらは、経営のポイントなどについて、Q&A形式で書かれています。
経営のヒントなどを知りたい方が読まれると、参考になることが見つかると思います。

『事業計画の極意: 仮説と検証で描く成長ストーリー』

事業計画の極意

事業計画の極意

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おすすめ度

★★★★☆

事業計画の立て方などが書かれています。
事業計画を立てる意義などがわかると思います。
起業家や経営者の方が読まれると、参考になるはずです。

おすすめしたい方

経営者。
起業家。

今日の読書「ビジネス書をチカラに!」

事業計画の役割は、

・事業アイデア整理
・コミュニケーション
・実行支援
・仮説検証

事業計画を立てていますか?

『「あたりまえ」のつくり方——ビジネスパーソンのための新しいPRの教科書』嶋浩一郎

ビジネスパーソンのための新しいPRの教科書ということで、PRについて書かれています。

「合意形成」を加速するPRの原則と方法が説明されています。

『「あたりまえ」のつくり方——ビジネスパーソンのための新しいPRの教科書』嶋浩一郎

『「あたりまえ」のつくり方——ビジネスパーソンのための新しいPRの教科書』嶋浩一郎

『「あたりまえ」のつくり方——ビジネスパーソンのための新しいPRの教科書』嶋浩一郎 

目次

はじめに よりよい「あたりまえ」を目指す人に
 昭和から平成、令和へと。想像を超える「あたりまえ」の変化
1章 今、世界は新しい「あたりまえ」を求めてる
2章 違いを見つけるとほめられる「広告」、同じを見つけるとほめられる「PR」
3章 合意形成を加速するPRの5原則
 PRの原則1.自分でやらない。第三者を頼る
 PRの原則2.複数のステークホルダーを巻き込んでいく
 PRの原則3.対話をし続ける
 PRの原則4.社会視点で考える
 PRの原則5.ファクトベースで語る
4章 新しい「あたりまえ」をつくる7つの方法
 補助線1.【インサイト】隠れた欲望を見つける
 補助線2.【社会記号】欲望に名前をつける
 補助線3.【社会視点】市場の外に出て、社会の視点から見立てる
 補助線4.【ナラティブを生む余白】受け手のクリエイティビティを発動させる
 補助線5.【ファクトの発見】知られざるファクトを共通言語にする
 補助線6.【オーセンティシティ】問うべき人が問う
 補助線7.【リスク予想】新しい概念は古い概念とフリクションをおこす
5章 みんなが乗れる船をつくる━━博報堂ケトルの仕事
6章 違いの中から同じを紡ぎだす「エンパシー」の力
おわりに

『「あたりまえ」のつくり方』のここに注目・言葉・名言

「広告は差別化ポイントを、PRは共通の目的や利益を探るこの本において合意形成とは、「今までにない概念の定着とそれに伴って人々が考えや行動を変えること」です。
女性の社会進出や男性の育児参加、新しい働き方、キャッシュレスからデリバリーフードの習慣まで、かつての「あたりまえ」、つまり既成概念とは異なる価値観やライフスタイルなどが、世の中に浸透、普及するのを支援、加速する合意形成の活動こそがPRの真髄です。
PR活動のその先に「ひとり焼肉」や「グランピング」「ワーケーション」などの、今までだったら考えられなかった行動が定着し、新しい文化になっていくのです。
ここからは合意形成について、もう少し具体的に理解してもらうために、広告・マーケティングとPRの違いを説明したいと思います。
ぼくはその両方を仕事にしてきて、新しいアイデアを世の中に浸透させるやり方において、広告とPRは根本的なアプローチの仕方が異なることを認識するようになりました。
広告はTVや新聞雑誌、インターネットなどメディアの広告枠を購入し、そこに企業が発信したいメッセージを掲載するものです。
一方で、PRは自分で情報の発情をせず、影響力のある第三者に対して、「この新しいアイデア、おもしろいと思いませんか?」と問いかけ、
情報発信など新しいアイデアの普及のための何らかの行動を起こしてもらいます。
つまり広告は自分で発言し、PRは第三者が発するというふうにざっくり言うことができます。さまざまなスキルや専門性を持っている人たちが世の中にたくさんいるわけだから、自分でやらずに彼らの力を借りて新しい「あたりまえ」を広めていくわけです。
この違いは多くの人が指摘するのですが、ぼくはもう1つ、広告とPRの違いで重要な点があると考えています。
それは、ひと言で言うと、広告は人と違うところを見つけるとほめられる仕事で、PRは人と同じところを見つけるとほめられる仕事だということです。」
(p.60-61)

PRは人と同じところを見つけるとほめられる仕事

広告は人と違うところを見つけるとほめられる仕事で、PRは人と同じところを見つけるとほめられる仕事

共通点を見つけて、合意形成していくのが、PRの目的、仕事ということです。

広告とは違うところかなと。

ただ、広告でも、共通点を伝えて、そのあとで、相違点というか、差別化ポイントを伝えるのもありかもしれません。

いずれにしても、PRで当たり前を作っていく時には、共通点か繋がっていくと良いのだろうと思います。

同じところ、共通の利益を見つける

「PRはあちら側のニーズとこちら側のニーズが重なるところをいくつも見つけながら、プレイヤー同士が手と手を握るお手伝いをする仕事です。
同じところ、共通の利益を見つけることで、新しい「あたりまえ」がより普及しやすくなるように、さまざまなプレイヤーの動きを後押しするのです。
もちろん、相手が新しい価値観に合意してくれないときもあります。そんな状況でも一方的に主張をするのではなく、対話によって譲れるところは譲りながら、「ここなら、一緒に握れませんか?」「ここなら同じ目標を目指せませんか?」と、その人の価値観と重なるところがないか模索をし続けるのです。
それは対立する人たちの間にたって、哲学者ヘーゲルのいう「アウフヘーベン(止場)」を提示するアプローチともいえます。下の図のようにAとBが対立しているとき、両者が納得できるであろう解決策Cを提示するのです。」
(p.66-67)

共通点を探していく

意見が違うと対立しがちです。

そういう場合でも、共通点を探していく。

その過程を作っていくので、PRなのかもしれません。

そして、それらが増えていくと、新しい当たり前ができていく。

共通点になっていくということなのかと思いました。

取り入れたいと思ったこと

「PRの原則2 複数のステークホルダーを巻き込んでいく
PRパーソンの2つ目の原則は「複数のステークホルダーを巻き込んでいく」ということです。1つ目の特性として「第三者を頼る」と書きました。その第三者はひとりではなく、異なる立場や価値観をもった複数のステークホルダーが対象なのです。」(p.088)

複数のステークホルダーを巻き込んでいくということです。

一人に限らないということですね。

少しずつ広めていくということを考えたいですね。

あわせて読みたい

『サニーサイドアップの手とり足とりPR』
 吉田誠、亀山一樹、サニーサイドアップ社内マニュアル編集チーム

 

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こちらは、PR会社、株式会社サニーサイドアップの実際に使っている社内マニュアルを、一冊にまとめたとものということです。
PRを行う際に知っておくと良いことがまとめられています。

『「あたりまえ」のつくり方——ビジネスパーソンのための新しいPRの教科書』

おすすめ度

★★★★☆

「あたりまえ」のつくり方ということで、PRによって、
新しい当たり前を作っていく方法などが書かれています。PRの考え方などがわかります。

おすすめしたい方

ビジネスパーソン。
経営者。

今日の読書「ビジネス書をチカラに!」

PRは人と同じところを見つける

同じところを見つけていますか?

『キーエンス流 性弱説経営』高杉 康成。人は弱いものと考えてみる

キーエンスでは、性弱説で経営を行っているということです。

性弱説はあまり聞かないかもしれません。

人は弱いというところから考えるということです。

『キーエンス流 性弱説経営』高杉 康成

『キーエンス流 性弱説経営』高杉 康成

『キーエンス流 性弱説経営』高杉 康成

目次

はじめに
第1章 高収益を生み出すカラクリ
第2章 キーエンスの強さを支える「性弱説」
第3章 性弱説視点で人を動かす
第4章 性弱説視点でモノ・カネ・情報の質を高める
第5章 「仕組みを動かす仕組み」が持つ価値
おわりに

『キーエンス流 性弱説経営』のここに注目・言葉・名言

「性善説とは、人はみな本来善人であり、「正しく聞けば、正しいことを話してくれる」
「正しく指示すれば何でもできる」「常識的なことはみんな分かっている」というような考え方です。マニュアルに関して考えてみるとこんな感じです。
■ある程度のマニュアルを作れば、それを守って動いてくれる
■仕事をきちんと頼めば、ちゃんとやってくれる
■スケジュールを明示したら、きちんと守ってくれる
どうでしょうか。すべてが「できる」という前提に立っています。ただ、実際のビジネスの場では、これらを誰もが完璧にできることなどほとんどないでしょう。やることが多くなったり複雑になったりすると、忘れたり、適当にこなしたりするケースが出てきます。かといって、全くできないわけでもありません。「ある程度まで」は、この性善説の考え方でも大半の人は動いてくれます。
一方の性弱説とは、人は本来弱い生き物なので、「難しいことや新しいことを積極的にはやりたがらない」「目先の簡単な方法を選んでしまいがち」というような捉え方です。
先ほどのマニュアルの話で出てきた内容そのままですよね。
■ちゃんとしたマニュアルを作っても、その通り動いてくれない人がいる
■仕事をきちんと頼んでも、抜けや漏れが出てしまう
■スケジュールを明示しても、なかなかその通りに進まない
皆さんの肌感覚はこちらに近いのではないでしょうか。」(p.58-59)

性善説と性弱説

性弱説とは、人は本来弱い生き物なので、「難しいことや新しいことを
積極的にはやりたがらない」「目先の簡単な方法を選んでしまいがち」というような捉え方ということです。

すぐに完璧にはできなかったりします。

完璧にはできないものとして考えて、その対策を取る。

そういった考え方だろうと思います。

「仕組みを動かす仕組み」を持つ

「「仕組みを動かす仕組み」を持つ
筆者が何度も仕組みの大切さを伝えるたびに、「そうは言っても、仕組みが機能しないことだってあるのではないか」と疑問を持っている読者もいると思います。ここでは、先ほど紹介した「1分単位で記入する日報」を例に、「仕組みを動かす仕組み」についてお話しします。
付加価値生産性の話の中で書いたように、キーエンスの営業担当者は日報に1分単位で記入します。「経営理念などに載せるだけでは浸透しないかもしれない」という考えの下、日ごろの活動に落とし込み、時間に対する意識を高める仕組みです。しかしながら、キーエンスはこれだけでは終わりません。さらに浸透させるために、上長と監査部門(キーエンスでは単に「監査」と呼びます)によるチェックを入れるのです。」(p.092)

チェックする

うまくいかないかもしれないと考えて、チェックする。

フィードバックをして、仕組みがしっかり機能するようにするということです。

性弱説で考えて、仕組みを作って終わりにせずに、うまくいかない可能性を検討して、対策を作る。

このようにして、仕組みなども機能するようにしているということです。

うまくいくところまでを考えて、実行すると言っても良いかと思います。

いずれにしても、できるようにするということですね。

取り入れたいと思ったこと

「キーエンスの高収益の秘訣として、ビジネス誌などで「キーエンスは営業担当者が顧客から潜在ニーズを拾ってきて、それを商品開発に生かしている」といった表現がたびたび登場します。これは厳密に言うと、
■困りごとが大きいモノ・コトを探す
■それを商品化する
■困りごとを見える化する
■困りごとを顧客と共有し、その大きさに気付いてもらう
という段階を経ています。だからこそ、高い価値のものを高い価格で買ってもらえるのです。そしてこの一連の流れでは、営業担当者が非常に大きな役割を果たします。営業担当者は日々ロールプレイングなどで、困りごとを共有できるように練習をしています。
なぜなら、困りごとに気付いてもらう(潜在ニーズを伝える)ことこそが、キーエンスにとっても、顧客にとってもいい結果につながるからです。」
(p.44)

こちらは、少し別の話ですが、キーエンスの高収益の話です。

困り事を探して、商品化して、顧客と共有して気づいてもらうことで、高収益化しているということです。

大きな困りごとを探す。

ここから始めたいですね。

あわせて読みたい

『数値化の魔力 "最強企業"で学んだ「仕事ができる人」になる自己成長メソッド』
 岩田圭弘 

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こちらは、キーエンスでの、行動などの数値化について書かれています。
数値化して、改善していく方法などを考えたい方が読まれると、
参考になることが見つかると思います。

『キーエンス流 性弱説経営』高杉 康成

おすすめ度

★★★★☆

キーエンスでの、性弱説に基づく経営などについて書かれています。
人は弱いものということから考えて、経営、仕事をするとどうなるか
ということがわかります。

おすすめしたい方

ビジネスパーソン。
経営者。

今日の読書「ビジネス書をチカラに!」

人は弱いもの

性弱説で考えていますか?

『ユニクロの仕組み化』宇佐美 潤祐。ビジョンと仕組み

ユニクロの仕組み化ということで、どのように仕組みを作っているかということが書かれています。

こういうことをやっているのかという一端を知ることができます。

ユニクロの仕組み化

ユニクロの仕組み化

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『ユニクロの仕組み化』宇佐美 潤祐

『ユニクロの仕組み化』宇佐美 潤祐

『ユニクロの仕組み化』宇佐美 潤祐

目次

序章 なぜ仕組み化こそ「最強の武器」なのか?
1章 「生産性」を上げる仕組み――「行動」を促す中間概念としての〝原理原則″
2章 「意識」を高め、次世代リーダーを育成する仕組み――「全員経営」を醸成する〝経営者になるためのノート″
3章 「イノベーション」を促す仕組み――「3倍の法則」と「変革しないと評価されない」評価制度、そして「敗者復活」
4章  経営スピードを高める仕組み――〝高速PDCA〟と即断・即決・即実行


『ユニクロの仕組み化』ここに注目・言葉・名言

「リーダーの本質は「ビジョンをつくる」ことと「仕組みをつくる」ことです。
それに尽きます。それ以外のことをやる必要はありません。ウェイトで言えば「ビジョンをつくる」こと1割、「仕組みをつくる」こと9割です。カリスマ性がなくても、リーダーシップを発揮するのが苦手でも、問題ありません。経営者や、経営者を目指すみなさんに求められているのは、仕組みづくりです。
仕組みづくりは誰でもできます。最も重要なのは、仕組みをつくろうとする姿勢と要諦の理解です。それでは一緒に仕組みづくりの要諦を、ユニクロの仕組みを題材に見ていきましょう。」(p.19)

リーダーの本質は「ビジョンをつくる」ことと「仕組みをつくる」こと

リーダーの本質は「ビジョンをつくる」ことと「仕組みをつくる」ことということです。

ビジョンを描いて、そこに到達するための仕組みをつくる。

これがリーダーの役割だということでしょう。

これらができれば良いのですよね。

他のことは、他の誰かがやってくれても良いでしょうし、お金で解決できることもあるでしょう。

原理原則

「経営理念はときに哲学的だったり、抽象的だったりします。経営理念だけでは現場の行動にはつながりにくいのが現実です。抽象度を落としつつもマニュアルのように行動をかっちりと規定しない中間の仕組みが必要になるのです。理念を現場に落とし込む「仕組み」です。
それが原理原則です。原理原則をつくって機能させることができるかが、企業の生産性を大きく左右するのです。」
(p.85)

原理原則を作って機能させる

ビジョンや経営理念は、少し抽象的なところがありますよね。

これだけで行動できるという人は、あまり多くないでしょう。

そこで、理念を、原理原則、行動原理に落とし込んで、機能するようにする。

原理原則によって、行動できる仕組みを作るということです。

さらに、原理原則を浸透して実践できるようにしていく方法なども説明されています。

詳細を知りたい方は、本書などを読んでみてください。

取り入れたいと思ったこと

「セッションから約3カ月後にアクションプランの実践状況を報告する場をつくっています。フォローアップをすることで、「セッションは面白かったね。勉強になったね」で終わらせないで、実践せざるを得ない状況をつくります。具体的には、自分がつくったアクションプランがうまくいっているのか、うまくいっていないのか。うまくいっていないとしたら、どこに問題があるのかを持ち寄ってもらい、参加者同士でフィードバックしてもらいます。」
(p.167)

アクションプランを作って、その後どうなったのかのフォローアップをするということです。

計画作成や目標を立てるということをする人は多いと思いますが、その後どうなっているのかを確認して、改善していく。

ここまでできると良いですよね。

あわせて読みたい

『経営者になるためのノート』柳井正

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こちらは、ユニクロの柳井正氏が、経営者にとって大切なことについて書かれています。
これが原理原則ということですね。
実行していくのは、楽ではないと思いますが。
経営者になりたい方が読まれると、参考になると思います。

『ユニクロの仕組み化』

ユニクロの仕組み化

ユニクロの仕組み化

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おすすめ度

★★★★☆

ユニクロで行っている仕組み化について書かれています。
どのように行動できるようにしていくのかといった仕組み化などが紹介されています。
ユニクロの仕組み化を知りたい方が読まれると、参考になることが見つかると思います。

おすすめしたい方

経営者。
ビジネスパーソン。

今日の読書「ビジネス書をチカラに!」

リーダーの本質は「ビジョンをつくる」ことと「仕組みをつくる」こと

ビジョンと仕組みを作っていますか?

『小さな会社の採用 お金をかけなくてもここまでできる!』中谷充宏

小さな会社の採用ということで、お金をかけないでできることなどが書かれています。

また、ミスマッチを防ぐ方法なども紹介されています。

『小さな会社の採用 お金をかけなくてもここまでできる!』中谷充宏

『小さな会社の採用 お金をかけなくてもここまでできる!』中谷充宏

『小さな会社の採用 お金をかけなくてもここまでできる!』中谷充宏

目次

第1章 今までの応募書類、面接では「良い人材」は採れない! 
第2章 ≪良い人材が集まるツボ①≫ お金はかからない! ネットの新手法
第3章 ≪良い人材が集まるツボ②≫ お金はかからない! アナログの新手法
第4章 面接で「即戦力」を見抜き自社の魅力を伝えるコツ
第5章 法的リスクもこれで安心、「体験会」「有期雇用」で絞り込むポイント
第6章 たった一人でも職場を破壊!「ヤバい人」をブロックする4つの盾
第7章 この「内定者の選び方」「フォローのコツ」で定着率が大幅アップ!

『小さな会社の採用』ここに注目・言葉・名言

「「集まる求人」になるポイント
結論はシンプルです。
応募者が知りたい情報を、正確かつ詳細に載せる。これしかありません。
中小零細企業で「あるある」なのが、たとえば就業時間について。
「9時00分~18時00分(1日8時間)、休憩:12時~13時」と、法定通りの内容を載せたとしましょう。実態がこの記載通りなら問題ありませんが、そういったケースの方が少ないでしょう。
「入社したら残業がどれだけあるのか?休日出勤はあるのか?」といった、応募者が知りたいところまで詳細に載せることが大事です。
「額面通りに載せたが実態は違う(入社してみたら実態が違った)」は絶対NGです。

応募者が知りたいのは、大きく分けて、①職種、②業務内容、③応募資格、④就業時間・休日、⑤給与、⑥転勤の有無、⑦福利厚生・教育制度の7つです。」(p.32-33)

応募者が知りたい情報を、正確かつ詳細に載せる

集まる求人になるポイントは、

応募者が知りたい情報を、正確かつ詳細に載せる

ということです。

まあそうですね。

そして、7つのポイントを詳しく伝えるということです。

内定辞退を防止するには?

「内定辞退を防止するには?
内定辞退は、皆さんもご経験がおありでしょう。
本人の意思で他社に流れるのは防ぎようがありませんが、他社に流れるのは自社のやり方がマズかったからかもしれません。
内定出しして入社するのを心待ちにしていたが辞退された、ということになると、少人数の中小零細企業ゆえにダメージが大きいです。
次に挙げる①②の施策により、内定辞退を見通せるようにしておくべきです。

①内定出しの際に、応募者の本音を聴き出す
②期限を設けて入社承諾書を提出させる

①について、内定を出そうと思っていますが、当社で働く気持ちはありますか?
もしまだ固まっていないなら、どのような要因があるのか、たとえば何が不安、不満なのかなど、率直にお話しいただけませんか?」と、尋ねるのは有効です。内定出しを前提にすると本音を話してくれる可能性が高まります。自社で善処できる内容なら、約束すれば辞退は避けられるでしょう。

入社承諾書は、だいたい2週間以内に提出させることが多い

②について。
中小零細企業ゆえに、こうした書類整備がどうしてもルーズになりがちですが、内定通知書とともに入社承諾書を渡しておき(7章末参照)、「内定を正式に受けるなら、2週間以内にこれを提出してください」と伝えます。2週間経過して提出がなければ次点を繰り上げる、新候補者を探すといった次の対策が打てます。もちろんごの間も、①のようなコミュニケーションを図るのは有効です。」
(p.210-211)

内定辞退に対処

内定を出す前に、どうなのかを相手に聞くということですね。

不満や不安などで対応できることであれば、あらかじめ対応できますし。

また、入社承諾書を出してもらうことで、相手の意思も確認できて、出してこないのであれば、別の人をということにもしやすいですね。

内定辞退がありうる前提で、初めから考えておいて、対処できるようにしておくのが、やはり今の時代には必要なのでしょうね。

取り入れたいと思ったこと

「定着に有効なメンター制のポイント
就業経験がある人であっても、新しい職場環境には簡単にはなじめないものです。
そこでぜひ取り入れてほしいのが、メンター制です。
これは簡単に言うと、直属の上司や先輩とは別の社員が、新入社員の面倒を見ていくという制度です。年齢の近い、社歴が近い先輩社員で、面倒見の良い、話がしやすいタイプの人が適任と言えます。
新入社員にとっては、不安や悩みを気軽に相談でき、新しい職場にフィットするスピードが速くなるメリットが、メンター役を任される先輩社員にはコミュニケーションスキルが向上し、仕事、職場に対する責任感が強くなるメリットがあります。」(p.216)

定着も考えたいとしたら、メンター制度も良さそうですね。

新人にも良いですし、メンター側・先輩にも良いところがありそうです。

あわせて読みたい

『最高の働きがいの創り方』三村真宗。何を共有すると良いか? - ビジネス書をビジネスのチカラに。書評ブログ

www.biztikara.com

 

こちらは、働きがいを作るために、どんなことをやっているのかといったことが書かれています。
様々な仕組み、施策を行なっているということがわかります。
働きがいを作りたい経営者の方などが読まれると、参考になることが見つかると思います。

『小さな会社の採用お金をかけなくてもここまでできる!』

おすすめ度

★★★★☆

小さな会社の採用ということで、お金をかけずにできることなどが書かれています。
採用を改善したいという方などが読まれると、参考になることが見つかると思います。

おすすめしたい方

採用担当者。
経営者。

今日の読書「ビジネス書をチカラに!」

応募者が知りたい情報を、正確かつ詳細に載せる

応募者が知りたい情報を、正確かつ詳細に載せていますか?

『売れる「値上げ」』深井賢一。どうやって値上げすると良いのか?

毎日のように、値上げが続いていますね。

そんな中、顧客離れ、取引先離れなどを起こさずに、どうやって値上げすると良いのか、といったことが本書では書かれています。

『売れる「値上げ」』深井賢一

『売れる「値上げ」』深井賢一

目次

第1章 「コスト上昇=値上げ」を付加価値に変える、という発想
第2章 値上げをしても顧客が増えた!あの定番商品の戦略
第3章 「小さく」「不完全な」取り組みにこそ価値がある
第4章 自社商品の強みをきちんと「変換」できていますか?
第5章 多額の宣伝費をかけなくても、「ナカマとミカタ」で価値は広まる
第6章 WHATよりもWHY!商品ではなくストーリーを売ろう
第7章 いまどき、「モノ」より「参加」がプレミアム
第8章 業界・社会が抱える問題は付加価値になる
第9章 価値を生み出す原石は、すべての会社がもっている
終章 値上げを付加価値に変える7つのメソッド
特別寄稿 コスト上昇時代、企業は選ばれ続けるためにどうすべきか(学習院女子大学名誉教授・マーケティング戦略論 江口泰広)

『売れる「値上げ」』のここに注目・言葉・名言

「コスト上昇時代を勝ち抜く!
キーワードは「共感と参加」
◎お客さんが共感・参加する「応援してもらえる値上げ」に!
コストに対する発想の転換を、どうすればお客さんに理解してもらうことができ、納得を得られるか。
そのカギを握るのは「共感と参加」です。「社会課題を解決するための活動量」が上昇していることをお客さんに誠実に伝え、「共感」してもらう。そして、その活動にお客さんにも「参加」してもらうのです。
企業の日々の活動や姿勢、提供する商品・サービスに「共感と参加」していただくことによって、お客さんにも納得いただき、かつ応援してもらえる値上げが可能になります。」(p.30-31)

「共感と参加」で、「応援してもらえる値上げ」に

納得と理解を得られる値上げであれば、顧客離れは起きにくいということです。

このためには、社会課題を解決するために値上げが必要で、その活動に参加してもらえるようにすると、納得を得られやすいとのこと。

たしかに、理由を伝えることで、理解などが進んで、納得しやすくなると思います。

その理由を作って、伝えていくことが大切ということがわかります。

誠実さ

「◎誠実さは等身大の存在として評価され、付加価値になる

小さくて不完全ではあるけれど「ちょっといいコト」は、消費者にとって自分たちの等身大で捉えることができるため、親近感をもってもらえます。
だから、自分たちも応援し、その輪を広げていこうという気持ちにもなり、それが商品を買うという行動にもつながるのです。
さらに、企業の取り組みを応援して商品を買った自分たちも「ちょっといいコト」をしている気分になれる。そんな気分も、ユーザーや消費者にとって重要な付加価値になります。
頑張ってもらいたいという応援の気持ちとともに、自分たちもちょっといいコトをしている気分になれる。そんな付加価値があるために、価格が高くても値上げをしても、選んでもらえる商品・サービス、企業になれるのです。」(p.69)」(p.)

不完全ではあるけれど

社会課題の解決というと、理想は完璧な解決策を提示できると良いですが、なかなか難しいところがあります。

だから、不完全な解決策ではあるが、それを説明して伝えることで、わかってもらえるようにする。

このように、丁寧に説明することで、等身大の存在として評価されるということです。

何もしないよりは、何かをしたほうがいいというか、少しでも改善するのであれば、不完全でもやったほうが良いですよね。

完璧ではないが、ここは改善できますと伝えることが、付加価値になるということです。

取り入れたいと思ったこと

「◎身近な商品・サービスの「変換と換算」の手法

「タイパ」に取り組んできた商品であれば、食品に限らず、日用品、調理家電など、どんな商品にも適用できます。
ただ、より「共感」を生むように伝えるには、よりていねいなアピール法が必要です。
すなわち「変換と換算」のうまさが必要なのです。
例えばレトルト食品の場合、「電子レンジで温めるvsお湯で温める」の比較では、電子レンジで温めた場合には、お湯で温めるより二酸化炭素排出量を約80%も削減できるとします。そうであるなら、電子レンジ使用だと1食あたりだと、どれくらい二酸化炭素を削減できるのかを計算して、伝えます。」(p.86)

伝えることの大切さを感じられる本書ですが、伝え方として、変換して換算するとわかりやすいということです。

わかりやすく伝えることで伝わるというのがあると思うので、考えて伝えるようにしたいものですね。

あわせて読みたい

『小さな会社の売れる仕組み』久野 高司

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こちらは、小さな会社の売れる仕組みということで、どのようなことを考えると良いのかということが書かれています。
戦略5原則などを考えて、売れる仕組みを作りたい方が読まれると、参考になると思います。

『売れる「値上げ」』深井賢一

おすすめ度

★★★★☆

売れる値上げということで、納得感のある値上げを行う考え方などについて書かれています。
どのように値上げをすると良いかを考えたい方が読まれると、ヒントなどが見つかると思います。

おすすめしたい方

ビジネスパーソン。
経営者。

今日の読書「ビジネス書をチカラに!」

 「共感と参加」で、「応援してもらえる値上げ」に

その値上げに納得感がありますか?

『1500社の社長を救った虎の巻 経営の極意』三條 慶八。事業計画書を作成するときのポイント

140億円の負債から自立再生した著者が、経営のポイントなどについて書かれています。

Q&A形式で書かれています。

『1500社の社長を救った虎の巻 経営の極意』三條 慶八

『1500社の社長を救った虎の巻 経営の極意』三條 慶八

『1500社の社長を救った虎の巻 経営の極意』三條 慶八

目次

第1章:成功する経営者が持っている心得
第2章:仕事と商売の本質
第3章:社長として最低限知っておきたいお金の話
第4章:会社と家族を守るための銀行交渉術
第5章:どんなピンチも乗り越えられる組織とマネジメント

『経営の極意』のここに注目・言葉・名言

「社長が管理すべきは、営業売上? 営業利益?
銀行が気にする数字はどこ?
中小企業の社長の中には、営業売上ばかり気にしている人がいます。
かつて、日本の人口が増え、社会がどんどん成長していたときは、売上が増えれば利益も増えました。「大きいことはいいことだ」の時代です。
しかし、今は違います。今の時代に最も大切なのは、売上よりも利益です。
銀行が決算書や試算表で真っ先に見るのも、その会社の営業利益です。
なぜなら、営業利益が出ていない企業は、売り買いで商売が成り立っていないからです。極論を言えば、商売をしている意味がないのです。」
(p.152)

社長が管理すべきは、営業売上? 営業利益?

売上を気にしないという経営者はいないのではないかと思います。

一方で、利益はあまり気にしていない社長などは多いかもしれません。

銀行は、営業利益を見るということです。

まあ、そうですよね。

赤字だと問題があるということになりますから。

わかっている人にとっては当たり前のことですが、意外とできていないというか、やっていないことかもしれません。

事業計画書を作成するときのポイント

「事業計画書を作成するときのポイント

口頭説明なしで、誰が見てもわかるように
銀行に提出する事業計画書に、ただ数字だけを並べている社長が本当に多くいます。
最近は、グラフや表をきれいにつくることができるので、とても見栄えのいいものに仕上がっています。
しかし、そこに解説がないと意味がありません。
それを指摘すると、「口頭で説明する」と言いますが、それでは伝わりません。
その口頭で行なった説明内容は、銀行の担当者が上司に報告するときに、8割から9割は忘れてしまうものだからです。

その計画書を支店長や本部の人が見ただけで、理解できるような資料にするべきです。伝言ゲームではないですが、担当者に説明したことが伝わるとは限らないからです。
たとえば、1年で3割売り上げが上がるように数字ができていても、そこにエビデンスがなければ、説得力がありません。それを納得できる解説が必要です。
銀行もプロですから、担当者は突っ込んできます。そのときにタジタジになっては印象が悪くなります。
逆に、戦略が見えるような解説が書かれていれば、相手も納得してくれます。その計画書を見れば、説明がいらないぐらいの計画書が理想です。」
(p.247-248)

事業計画書は、見れば説明がいらないぐらいの計画書

事業計画書は、見れば説明がいらないぐらいの計画書が理想ということです。

なかなか難しいかもしれませんが、数字だけではなく、説明があるだけでも違ってくると思います。

ポイントなどをまとめてわかりやすい計画書を作る。

見れば説明がいらないくらいの説明書を作る。

これができれば、銀行もですが、誰にとってもわかる計画になりますね。

取り入れたいと思ったこと

「また、コンサルタントの指導などで「3年で売上2倍」などという計画を出してしまう会社もありますが、銀行にしてみれば、現実的ではありません。銀行によっては頼されない計画書になってしまいます。
まるで高度経済成長時代のようで、絵に描いた餅です。現実的な計画書を作成するほうが銀行からの信頼を得ることができます。
私は、1年目は堅実に上がる、2年目は少し伸びる、そして、3年目に成長するというホップ・ステップ・ジャンプの計画書を指導しています。
なぜかと言うと、銀行はたいてい2~3年で人事異動するからです。担当者は自分がいる間に堅実に伸び、将来性はかなりあると思える計画書をつくることです。
成長しない企業には、銀行も付き合いたくありませんから。」(p.249)

現実的な成長軌道の計画書を作るということです。

ホップ・ステップ・ジャンプ。

こんな計画書を作って、実現できる戦略や方法を実行していきたいものですね。

あわせて読みたい

『小さな会社の「仕組み化」はなぜやりきれないのか』小川 実

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こちらは、小さな会社が、仕組み化する際に押さえておくことなどが書かれています。
仕組み化が必要だと感じている経営者の方などが読まれると、参考になると思います。

『1500社の社長を救った虎の巻 経営の極意』

おすすめ度

★★★★☆

経営のポイントなどについて、Q&A形式で書かれています。
経営のヒントなどを知りたい方が読まれると、参考になることが見つかると思います。

おすすめしたい方

中小企業の社長。
経営者。

今日の読書「ビジネス書をチカラに!」

銀行は、営業利益をまず見る

営業利益を見ていますか?

『進撃のドンキ 知られざる巨大企業の深淵なる経営』酒井 大輔

ドン・キホーテの経営について書かれています。

小売業として、一風変わったお店というイメージがあるのではないかと思います。

そんなドン・キホーテは、どのような考え方で経営を行っているのか、一端がわかります。

『進撃のドンキ 知られざる巨大企業の深淵なる経営』酒井 大輔

『進撃のドンキ 知られざる巨大企業の深淵なる経営』酒井 大輔

『進撃のドンキ 知られざる巨大企業の深淵なる経営』酒井 大輔

目次

第1章|日本の食は「第2の自動車産業」
…まるで日本の「デパ地下」/ロサンゼルスで「トーキョーセントラル」
第2章|変幻自在の店づくり
…全国で勃発「しくじっちゃいました」/「Z世代の聖地」になったドンキ/東京駅で菓子と酒に「全振り」/小売業はアミューズメントだ/"コピペ厳禁"店舗デザインもドンキ流/「店内でラップバトル」が広告になる
第3章|型破りの商品づくり
…"主張強め"のパッケージ/みんなの75点より、誰かの120点/意外とドまじめ!? 商品会議に潜入/Z世代がゆるくつながるラボ誕生/顧客の「マジ」な声を受け止める/ユニーが"改心"!? 「価格総選挙」
第4章|仕事をゲームにする仕組み
…「ミリオンスター」と「アンサーマン」/圧縮陳列を競う伝説の「D鉄」/「バイト上がり」が活躍するドンキ/髪色でも個性を貫け
第5章|ドンキ流が総合スーパーを救う ―小売り"第三極"の布石―
…実験場となった「ダブルネーム店舗」/ドンキを強くした「ユニーの生鮮」/チェーン店よさらば、自ら業態を創造せよ/入社2年目の"国王"誕生!? 「変身共和国」/ユニーを変えた、知られざる「商売人たちの系譜」
第6章|創業者・安田隆夫
◎ インタビュー「店は作品、店員が主役だ」
パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス
創業会長兼最高顧問
安田隆夫氏
第7章|真のCEOは「源流」
◎ インタビュー「社長は会社の主役にあらず」
パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス
代表取締役社長CEO ドン・キホーテ社長
吉田直樹氏

『進撃のドンキ』ここに注目・言葉・名言

「それが、CV+D+A。
CVはコンビニエンス、Dはディスカウント、Aはアミューズメント。
つまり、便利さ+安さ+楽しさという3つの足し算で、買い場の魅力は決まるということだ。キラキラドンキなど特化型の店舗では、ここにT(トレンド)が加わることもあるが、CV、D、Aは全店共通の要素である。

「物を売るな。空間を創造せよ」

PPIH上席執行役員CIOの軽部氏は「最も重要なのはアミューズメント。
一番なくしちゃいけない僕らのDNA」と強調する。ドンキといえば商品を高く積み上げる「圧縮陳列」が有名だが、それは買い場を楽しくする一つの要素にすぎない。
軽部氏が入社したとき、真っ先に教わったことが「物を売るんじゃない。空間創造なんだ。面白い空間ができれば、ついでに物が売れるんだ」ということだった。
これまで多くのチェーン店が追求したのは便利さ(CV:コンビニエンス)と安さ(D:ディスカウントだった。結果的に、日本には世界に冠たるコンビニ店舗用ができ、イオンなどの総合スーパーは規模拡大で安さを競った。だが、人口減でコンビニは飽和状態となり、スーパーは円安と物価高で値上げを余儀なくされ、それぞれが成長の限界に直面している。
ドンキは3つ目の楽しさ(A:アミューズメント)を磨いてきたからこそ、チェーン店の限界を打破し、成長を維持できているとも言える。電子商取引(EC)が広く普及する中でも、テーマパークのように楽しい店だからこそ、わざわざ足を運んでもらえるのだ。
事実、これまで見てきた通り、ドンキには一つとして同じ店はない。外観のデザインも、店内のレイアウトも、並んでいる商品も、ポップの見せ方や陳列スタイルも千差万別だ。それは、マーケティングでいう4Pをすべて現場に任せているからである。」(p.110-111)

楽しさ。CVはコンビニエンス、Dはディスカウント、Aはアミューズメント

「物を売るんじゃない。
空間創造なんだ。面白い空間ができれば、ついでに物が売れるんだ」

ここは、やはり他の小売店とは、少し異なっていますよね。

楽しさがあってこそ、ということです。

楽しい店づくりを考えている。

そして、それを、現場に任せているところが大きいということです。

顧客の「マジ」な声を受け止める

「顧客の「マジ」な声を受け止める

ドン・キホーテや総合スーパーのアピタ、ピアゴ。PPIHグループの電子マネー「majica(マジカ)」アプリに2023年11月、新機能が追加された。「マジボイス」である。
合言葉は「みんなの声で、ぜんぶが変わる!!」。商品へのダメ出しや、店舗、サービスに関する要望など、利用客の本音(=マジな声)を吸い上げ、改善に生かす試みだ。
PPIHでは現場の最前線で働く担当者に権限がある、というのはこれまで何度も見てきた通りである。このマジボイスでは、そこからさらに一歩進んで「お客様自身に権限を委譲するところまでやってしまおうという話なんですよ」と語るのは、PPIH上席執行役員兼PB事業統括責任者で、グループ全体のデータ活用を担う子会社カイバラボも率いる森谷健史氏だ。
お客に権限を委護するとはどういうことか。それは、マジボイスのシステムを深掘りすると、見えてくる。マジボイスには「正直レビュー」というコンテンツが搭載されている。」(p.198)

顧客の声を聞く

顧客の声を聞く。

意外とやっていないことではないでしょうか。

ドン・キホーテでは、マジボイスという機能で、ここでお客様の声を集めて、改善を試みるということです。

面白い取り組みですね。

仕組みがあるということが大切なのだと思います。

お客様の意見を活かせるようにしたいものです。

取り入れたいと思ったこと

権限移譲についても書かれています。

任せることの大切さがわかります。

このあたりは、やはり考えたいところですね。

あわせて読みたい

『小売の未来』ダグ・スティーブンス

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こちらは、小売の未来ということで、これからの小売について書かれています。

タイプや領域というものを選んで、強化するというのはわかりやすかったです。

小売やマーケティングに興味がある方が読まれると参考になると思います。

『進撃のドンキ 知られざる巨大企業の深淵なる経営』

おすすめ度

★★★★☆

ドン・キホーテの経営などについて書かれています。
大切にしていることなどがわかります。
ドン・キホーテの経営などか学びたい方が読まれると、参考になることが見つかると思います。

おすすめしたい方

ビジネスパーソン。
経営者。

今日の読書「ビジネス書をチカラに!」

CVはコンビニエンス、Dはディスカウント、Aはアミューズメント

CV+D+Aを考えてみる

『サイゼリヤ元社長が教える 年間客数2億人の経営術』堀埜 一成

サイゼリヤの元社長、堀埜一成氏が、どのように急速拡大を実現したのかといったことを書かれています。

独特な経営のザイゼリヤ。

その一端などを知ることができます。

サイゼリヤ元社長が教える 年間客数2億人の経営術

サイゼリヤ元社長が教える 年間客数2億人の経営術

  • 作者:堀埜一成
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
Amazon

『サイゼリヤ元社長が教える 年間客数2億人の経営術』堀埜 一成

『サイゼリヤ元社長が教える 年間客数2億人の経営術』堀埜 一成

『サイゼリヤ元社長が教える 年間客数2億人の経営術』堀埜 一成

目次

プロローグ サイゼリヤはなぜ定期的に「炎上」するのか
第1章 「ないない尽くし」からのスタート ――創業時から受け継がれたサイゼリヤのDNA
第2章 入社してはじめてわかったサイゼリヤの真実 ――農業、工場、商品企画、店舗オペレーション
第3章 プロパーではない「外様」社長として ――それまでの常識を覆す
第4章 サイゼリヤ流「負けない戦略」 ――当たり前のことを当たり前に
第5章 次の「ミラノ風ドリア」を開発する ――ヒット商品のつくり方
第6章 サイゼリヤはなぜ中国で受け入れられたのか ――海外進出の成功法則
第7章 何があっても従業員を守る ――東日本大震災とコロナ禍における危機対応
エピローグ 社長業の13年を振り返って

『年間客数2億人の経営術』のここに注目・言葉・名言

「儲けようという気がない
プロローグで、サイゼリヤには原価計算がない、ノルマがない、社内政治がない、という3つの「ない」の話をしましたが、これらの底流には、そもそも儲けようという気がない、というもっと大きな「ない」が隠されています。
 まともな原価計算がなかったのは、「おいしいから食べてみて」というつくり手の良心が先にあるからで、たくさん食べてほしいから、決められた量以上に「盛る」店まで出てきてしまうわけです。そうした現場では、採算度外視とまでは言わないにしても、コストをきっちり管理して、とにかく一定以上の利益を出すという考え方はなじみません。」
(p.42)

儲けようという気がなかった

「外様」社長の堀埜氏によると、サイゼリヤは儲ようという気がなかったということです。

「おいしいから食べてみて」ということから始まって、あまり儲けたいという考えがないということでした。

これをどうやって良いところを残しつつ、変えていくかということが本書では書かれています。

すべては「人のため」に

「すべては「人のため」に
このように、私が入社した当時のサイゼリヤは、会社組織としては、まさに「ないない尽くし」の状態でした。それでいて人気店となり、店舗数も順調に伸びていたのですから、まさに「奇跡の会社」としか表現のしようがなかったわけです。
その快進撃を支えていたのが、理念と商品力です。
サイゼリヤの基本理念は、「人のため」「正しく」「仲良く」という3つの言葉からなっています。
「お客さまに喜んでもらいたい」という気持ちは、創業以来、脈々と受け継がれてきたサイゼリヤのDNAです。ここでいう「人」には、お客さまだけではなく、従業員とその家族、取引先、株主、その他のステークホルダーすべてが含まれています。
「自分のため」でも「売上のため」でも「利益のため」でもなく、「人のため」に尽くすこと。「誰かの役に立ちたい」というホスピタリティが、すべてに優先するのです。」(p.52)

「人のため」「正しく」「仲良く」

そんなサイゼリヤは、理念と商品力が支えていたということです。

理念は、「人のため」「正しく」「仲良く」ということです。

これらを従業員が守っていて、商品も美味しいものを提供する、人のために尽くすということをやっていた。

だから、人気店であり、店舗数も伸びていたということです。

取り入れたいと思ったこと

「サイゼリヤのことを、ただの安いイタリアンレストランだと思っている人は多いかもしれません。でも、その裏側には、おいしさと安さを生み続ける確固たる仕組みがある。サイゼリヤは魔法ではなく、技術と知恵によって「奇跡の会社」となっているのです。」(p.175)

仕組みがあるということです。

この仕組みを知りたい方は、本書を読んでみてください。

理念や仕組み、商品力が、背後にはあるのだということがわかります。

あわせて読みたい

『小さな会社の「仕組み化」はなぜやりきれないのか』小川 実

www.biztikara.com

こちらは小さな会社が、仕組み化する際に押さえておくことなどが書かれています。
仕組み化が必要だと感じている経営者の方などが読まれると、参考になると思います。

『サイゼリヤ元社長が教える 年間客数2億人の経営術』

サイゼリヤ元社長が教える 年間客数2億人の経営術

サイゼリヤ元社長が教える 年間客数2億人の経営術

  • 作者:堀埜一成
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
Amazon

おすすめ度

★★★★☆

サイゼリヤがどんな会社だったのか、そこからどのように変えていったのかということが説明されています。
サイゼリヤの経営などに興味がある方が読まれると、参考になることが見つかると思います。

おすすめしたい方

ビジネスパーソン。
経営者。

今日の読書「ビジネス書をチカラに!」

 「人のため」「正しく」「仲良く」

「人のため」「正しく」「仲良く」していますか?

『愛される企業 社員も顧客も投資家も幸せにして、成長し続ける組織の条件』

愛される企業は、業績が「ビジョナリー・カンパニー」より高いそうです。

「愛される企業=世界屈指の高収益企業」72社に共通することなどについて書かれています。

『愛される企業 社員も顧客も投資家も幸せにして、成長し続ける組織の条件』

『愛される企業 社員も顧客も投資家も幸せにして、成長し続ける組織の条件』

『愛される企業 社員も顧客も投資家も幸せにして、成長し続ける組織の条件』

ラジェンドラ・シソーディア,ジャグディッシュ・シース,デイビット・B・ウォルフ

目次

第1章 思いやりと愛情をベースとしたビジネスの構築
第2章 新時代、新ルール、新資本主義
第3章 無秩序への対処
第4章 従業員―資源から源泉へ
第5章 顧客―癒やすか、売らんかなで行くか
第6章 投資家―愛される企業が蒔いたものを刈り取る
第7章 パートナー―見事な調和
第8章 社会―究極のステークホルダー
第9章 企業文化―決め手となるもの
第10章 愛される企業のまとめ
第11章 複雑さの向こう側
付録 「愛される企業」の概要

『愛される企業』のここに注目・言葉・名言

「「愛される企業」とは?
「愛着」「愛情」「喜び」「誠意」「エンパシー(共感)」「同情」「思いやり」など、愛情を表すことばはいろいろある。少し前までは、こうしたことばはビジネスの世界で受け入れられていなかった。それが変わりつつあり、いまは、こうしたことばを難なく受け入れている企業が増えている。
だからこそわたしたちも「愛される企業」と造語したのだ。愛される企業は、簡単にいえば、すべてのステークホルダー集団の関心事を戦略的に調整することで、ステークホルダーに「愛されている」企業のこと。ほかのステークホルダー集団を犠牲にして利益を得るような集団はひとつもなく、どの集団もみんな同じように豊かになっていく。愛される企業は、ステークホルダーを喜ばせ、愛着を感じてもらい、ロイヤルティにつながるやり方で、すべてのステークホルダーの機能的ニーズにも、精神的ニーズにも応えている。」(p.50-51)

「愛される企業」とは?

「愛される企業」は、ステークホルダーを喜ばせ、愛着を感じてもらい、ロイヤルティにつながるやり方で、すべてのステークホルダーの機能的ニーズにも、精神的ニーズにも応えているということです。

機能や精神的ニーズに応える。

ここがポイントのようです。

しかも、すべてのステークホルダーにということで、ここは、なかなか難しいところかもしれません。

企業文化が一番重要

「企業文化が一番重要
本書のはじめのほうで、こんな問いかけをした。「どのステークホルダーが一番重要か」。これまで一般的だった考え方では、投資家が一番重要であり、投資家の利益が最優先だった。わたしたちは、社会こそが「究極の」ステークホルダーである、と前章で主張した。企業によっては、従業員(ザ・コンテナストア)、あるいは顧客(ホールフーズ)が一番重要かもしれない。
しかし、「だれ」が一番重要かの議論を超えるためには、まず、愛される企業にとって「何」が一番重要かをじっくり考える必要がある。この「何」が企業文化にあたり、愛される企業をほかの企業から際立たせ、「すべての」ステークホルダー集団のための大きな価値創造を可能にしているものだからだ。インダストリアルデザインで世界的に有名なIDEOの経営陣は、利益追求より企業文化の維持を重視している。
サウスウエスト航空は、企業文化が業績にとって必要不可であると考え、常設の「文化委員会」を立ち上げた。さまざまな階級の従業員によって推薦された96名で構成されているこの委員会は、「サウスウエストをこれほどすばらしい企業、そして家族にしている独自の精神・文化の創造・向上・振興に必要なことはなんでもする」のが任務だ。」(p.300)

企業文化

企業文化とは、何が大切かといった価値観や行動原理といったところでしょうか。

これが一番重要ということです。

何を一番重要と考えるのか。
それが企業文化の根幹になるのかもしれません。

もしくは、なぜ仕事やビジネスを行うかの理由が、企業文化の元にあって、それが行動になっていく。

いずれにしても、愛される企業では、企業文化を大切にしているということです。

自社では、何を重要と考えているのかということを、創造、向上、振興しているということです。

取り入れたいと思ったこと

「愛される企業のリーダーは、地域そして社会全体に貢献するよう、従業員を促し、励まし、報い、評価し、称費している。ただ単にそれが正しいことだからだ。企業が社会的責任を果たす一番の方法は、慈善事業への寄付ではなく、そこで働いている全員が、収益だけではない意義ある仕事に熱心に取り組むことだ。
愛される企業は、経営陣、管理職、現場の社員が協力し合い、ステークホルダーのどの集団にも同じように貢献することで揺るぎない絆を築いている。こうしたことが協力や支援の意識を育み、従業員は互いを出世のライバルと見なすのではなく、それぞれが成果をあげられるよう助け合うようになる。」(p.132-133)

社会全体に貢献できる仕事をするように、愛される企業のリーダーは従業員を促しているということです。

自らも率先して、そのような仕事をするのでしょうし、従業員が、熱心に社会に貢献できる仕事ができるように、環境なども整えるなどするのだと思います。

あわせて読みたい

『人間主義的経営』ブルネロ・クチネリ

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人間主義的経営

人間主義的経営

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こちらでは、ブルネロ・クチネリの経営についての考え方がわかります。
人間主義的な経営、資本主義ということを考えたい方が読まれると参考になると思います。

『愛される企業 社員も顧客も投資家も幸せにして、成長し続ける組織の条件』

おすすめ度

★★★★☆

「愛される企業」の共通点について書かれています。
「愛される企業」はどのような企業なのかといったことを知りたい方が読まれると、参考になることが見つかると思います。

おすすめしたい方

経営者。
愛される企業について知りたい方。

今日の読書「ビジネス書をチカラに!」

「愛される企業」は、すべてのステークホルダーの機能的、精神的ニーズに応える

機能的、精神的ニーズに応えていますか?